自分の健康には無頓着な方でも、子供のこととなると小さな変化にも不安を抱いてしまうのではないでしょうか。子を持つ親として、私もその気持ちは痛いほど理解できます。お医者さんに行っても先生によって言うことが違ったり、雑誌などを読んでみてもこれまた違うことがズラズラと並んでいるのが現状です。現在ではインターネットという情報ツールがあるものの、どれが正しい情報なのかを選択することは失礼ながら医療に関して素人である親御様にとっては不可能と言ってよいでしょう。
そんな中で当院が出来ることは、なるべく処置をする範囲を少なくして最終目標を「きちんとした永久歯列の獲得」に設定し経過を追っていくことです。具体的なことに関しては実際に診察してみなければ分からないことも多いのですが、例えば虫歯ひとつとってみても「虫歯だからすぐに削って詰める」という行為が必ずしもその歯にとってベストな処置ではないことも従来からの研究で明らかになってきております。
あえて経過観察をすることで歯の寿命が長くなるのであれば、お子様にとっても御両親にとっても良いことではないでしょうか。(もちろん痛みがある場合は別ですが)
歯並びを改善する矯正治療に関しても、術前に適切な診査・診断を行い計画を立てることにより治療介入すべき時期、内容がお子様ひとりひとりで異なることも理解していただけると思います。子供の頃にさんざん矯正していたのに成人してからもまた矯正治療が必要になるケースも少なくありません。人間の体が相手ですから‘絶対にこうなります’と断言など出来ませんが、大切なお子様のことですから将来的な可能性なども含めて親が理解し、適切な処置ができるような体制は整えておきたいものです。
タイトルのようにいつも「異常なし!」の結果を期待しておりますが、日頃の検診では残念ながら「異常なし!」であることの方が少ないのが現実です。メンテナンス(定期健診)を通して、長くお付き合いをさせていただくことを前提とすれば、この「異常なし!」の状態を保つことも可能になります。疾患の早期発見ができ、過剰な治療介入を避けることが出来ますし、何よりもお子様の負担を減らすことにつながります。細かなアラ探しをしてその都度「治療」するのではなく、長い目で見て親子が楽しく歯科と関わり合いを持っていただけたらと願ってやみません。
■ 子供の虫歯は誰が予防するの?
上の項目は、どれも単独では正解ではありません。子供の虫歯予防は家庭と歯科医師が協力してはじめて成し遂げられるのです。また、それぞれの信頼関係がなければ効果をあげることはできません。
■ フッ素塗布とは?
フッ素には、歯を丈夫にして、むし歯になりにくくする作用があります。フッ素を歯に塗る方法は歯科医院で行ってもらいます。フッ素入りの歯磨き剤の使用やフッ素の入った液によるブクブクうがいは、うがいができるようになったら始められます。
■ 虫歯を予防するポイント
食生活のリズムが大切です
3度の食事を中心に、おやつの回数は1日1回を目標にしましょう。甘い物に限らずどのような食べ物や飲み物でも、回数が多くなったりダラダラといつまでも飲食したりしないように注意しましょう。
また、1回に与える量を少なくすると、満足感が少なくかえって飲食回数も増え、虫歯が増える原因となるので注意が必要です。
歯を強くする
普段の食生活でバランスのよい栄養食を規則的にとり、歯質のよい強い歯をつくりましょう。また、年齢に応じたフッ化物の応用でむし歯になりにくい歯に強化していきましょう。
虫歯を予防する
歯ブラシによる正しいブラッシングとデンタルフロスを使ったフロッシングでむし歯菌のかたまりであるプラーク(歯垢)を取り除きます。
定期検診を受診しましょう
乳歯の虫歯は進行がとても速く、あっという間に悪化します。前回の検診では「異常なし!」だったのに、しばらく期間をあけてしまうと虫歯だらけになっていた、というケースも良くお見受けします。初期う蝕であれば、削らずに済むケースもあるため、早期発見がとても重要なのです。私達プロが行うメンテナンス(定期健診)を受診して頂き、是非「異常なし!」の状態を継続して下さい。
メンテナンスを受けた方からのご質問
検診後の学校検診で「虫歯」と判定されました。
学校検診では以下の状態を全て「虫歯」と取扱っております。
A : 虫歯になりそうな歯牙
B : 表面に白濁のある歯牙
C : 明らかに穴の開いてる歯牙
D : 抜けそうな乳歯
従って「虫歯」と判定を受けたことと実際に削る治療が必要かということは一致しません。当院では表面的な問題解決のためにむやみに歯を削ったり、乳歯を早期に抜歯したりということを行いません。明らかに治療などが必要な場合には、こちらからご案内させて頂きますのでご安心下さい。
また、長い期間の経過を追っていくことで、そのお子様が虫歯になりやすいのかそうでないのか、これが進行していくタイプの虫歯なのかそうでないのかなどを総合的に判断できます。学校検診では過去の状態からどう変化したかは当然分からない訳ですから、自ずと診断の違いが生じます。大切なのは「病名を付けること」ではなく実態を把握し本当に必要な場合に限り医療介入(投薬を含む)をするという姿勢だと考えておりますので、どうかご理解の程宜しくお願い申し上げます。
「噛み合せに問題あり」と判定されました。
これも虫歯と同様判定基準があいまいなことが混乱を招いているようです。検診担当医の考え方次第で、検診結果が大きく異なる領域でしょう。矯正学的な見方をすると、ほぼ全ての方が「咬み合せに問題あり」となってしまいますし、日常生活に支障が出ていなければ問題無しと言われればそれもまた真実だと思います。
咬み合せや歯並びが悪いと言うと、すぐに「歯列矯正」を想像されると思いますが、本当に治さなくてはいけないものなのかをよく考える必要があります。それぞれの患者様にとって求める健康状態や見た目の美しさは大きく異なる訳ですから、検診で取り上げられる歯列不正の有無には大きな意味を持たないと考えて良いと思います。(無意味ではありませんが)
当院にお越しになられているお母様方は、お子様のお口の健康への意識が高く、それだけに検診結果が気になってしまうだろうと思います。そういったご家庭で育っているお子様はむしろ安心しております。学校歯科健診は一つの目安と考え、当院での診断や診療方針などについて疑問や不安がある場合には遠慮なくお申し出下さい。
また、他院にて2ndオピニオンなどを取るのも良いかと思います。その際には当院で保管してありますレントゲンや写真などのデータをプリントし出来る限り協力させて頂きます。
スポーツにおける口のケガから、選手を守るための装置であるマウスピースの使用は、これまで自分の口腔内で成形する市販のものが一般的でしたが、10年ほど前から歯科医師の手によるカスタムメイドのタイプが主流になってきました。平成24年にスポーツ基本法に歯科が入ったことにより今まで以上に普及が進んできております。
成人はもちろんですが子供たちの運動中のケガによる永久歯の破折などは後を絶たず来院される子供を診る度に「マウスガードをしていれば防げたのになあ」と感じています。子供たちは成人と異なり成長途中であることからその適合性や咬み合わせへの影響、歯列矯正中だったりと様々な配慮が必要になります。
まだまだ普及の進んでいないマウスガード。大切な永久歯を守る一つのアイテムとしての有用性は確立していますので、保護者の方にも是非ご理解を頂きたいと思います。
■ 多くのスポーツで普及が進んでいます
ボクシングやラグビー、空手など明らかなコンタクトスポーツだけでなく格闘技やラクロス、バスケットボールなど様々な競技で装着義務化が進んでいます。各種競技により形態が微妙に異なります。
チームで統一のカラーやロゴ、名前を入れたりすることも可能ですので楽しみながら普及する事を心から願っています。
● 各種競技のマウスガード装着義務
2012年 9月現在
ボクシング
アメリカンフットボール
キックボクシング
アイスホッケー
インラインホッケー
格闘技(K-1,修斗)
テコンドー (装着推奨)
ラグビー
ラクロス
空 手
バスケットボール
高校野球
■ しっかりフィットするカスタムメイドマウスピース
口腔内で成形する市販のものと違い、歯型の印象採得(型取り)をして製作した石膏模型をベースに作る、カスタムメイドマウスピースですので、ご自分の歯にしっかりフィットする仕上がりです。
● 種類と費用
・シングルタイプ
/ 18,000円(税別)
通常のスポーツ一般、子供~大人まで幅広く使えます。
・ダブルタイプ
/ 22,000円(税別)
ハードなコンタクトスポーツ向き。2枚重ねで競技によってデザインや厚みをカスタマイズします。
・小児の歯列矯正中のマウスガード
4ヶ月交換 / 作製毎:8,000円(税別)
ご覧になりたい時期をクリックして下さい。
お腹の中の赤ちゃん
歯の栄養には、カルシウムだけでなく、タンパク質、リン、ビタミンA・C・Dの栄養素を含む食品をバランス良くとることが大切です。カルシウム(ひじき、チーズ、しらすぼし)とリン(米、牛肉、豚肉、卵)は、歯の石灰化(成熟して固くなること)のための材料に、タンパク質(あじ、卵、牛乳、豆腐)は歯の基礎となり、ビタミンA(豚、レバー、ほうれん草、にんじん)は、歯の表面のエナメル質の土台となり、ビタミンC(ほうれん草、みかん、さつまいも)は、もう一層下の象牙質の土台となり、ビタミンD(バター、卵黄、牛乳)はカルシウムの代謝や石灰化の調節役となります。また、妊娠中に必要なカルシウムの所要量は1gとされています。牛乳だと1日400~600ml飲むようにすればよいといわれています。
牛乳の代わりに、カルシウムを多く含んだ食品には、とうふ、納豆、卵、魚(いわし、めざし、わかさぎ、海老など)がありますので、これらの食品を食べるようにしましょう。ただし、カルシウムに限らず、バランスよく食べることが身体にも歯にとっても、もっと大切です。
妊娠中のお薬の服用は、歯に限らず赤ちゃんの身体に影響を与えることが多いので、必ずかかりつけの先生と相談することが必要です。歯にとっても、妊娠中から出生後まで乳歯は形成されているため、この時期に薬を服用すると影響がでる可能性があります。とくにテトラサイクリン系の抗生物質は胎児に移行し骨格や歯に沈着し、歯を黄色に着色させますので、注意が必要です。
虫歯になりやすい歯並びや、歯の性質、唾液の性質など、遺伝的なものも確かにあります。それよりも、赤ちゃんが育つ環境に左右されることが多いものです。家庭での食事や飲み物の与え方、歯みがきなどの生活習慣が赤ちゃんの虫歯をつくります。
0〜2歳頃まで
乳歯は、早い場合生後4か月頃から遅い場合は1歳3か月頃、平均では男子8か月、女子9か月頃に生えてきます。
平均的に、下の前歯から生えてきますが、時には、上の前歯から生えることもあります。個人差がありますので、あまり気にしないでいいと思います。
乳歯が生え始めたら歯ブラシを使って歯みがきをして下さい。しかし、0歳児ではなかなかきちんとみがかせてくれないのが普通です。最初は、遊びながら歯ブラシに慣れさせましょう。お菓子を食べるようになってから急に歯ブラシをしようとしても、なかなか受け入れてはもらえません。「ブラッシング」という行為を習慣付けることが大切です。
毛のついた頭の部分が小さめの歯ブラシ(毛の部分が2本分の歯の幅程度)で、しかも毛先が丸く加工してあるほうが磨きやすく、歯ぐきにもやさしいのです。様々な商品がありますが、大人用のものや電動歯ブラシでなければ、大きな差はないので色々試してみると良いと思います。
歯みがきは毎食後必要ですが、少なくとも寝る前は必ず行って下さい。そして、だんだんに慣れてきたら、朝と夜の2回と、徐々に増やしていきましょう。注意して頂きたいのは、回数を増やすことよりもブラッシングの質を上げ、きちんと汚れを取り除いてあげることです。
姿勢はお母さん、お父さんの膝の上に頭をのせて寝かせてみがきます。歯ブラシの持ち方は、ペンを持つようにして、片方の指で子供の唇を軽くめくり、動かし方は、前後みがき、あるいは横磨きをして下さい。上の前歯の、歯と歯の間や歯と歯肉の境目が虫歯になりやすいので、とくに注意しましょう。
乳歯は、遅い場合は1歳3か月たってからようやく生えてくることもあり、生え方には個人差があります。4歳近くなってようやく最後の乳臼歯がはえてくることもあり、それ以後まだはえてこないときは、ご相談ください。
母乳の方が虫歯になりにくいです。また母乳中には、各種の免疫抗体や抗菌性物質が含まれているため子供の免疫性を高める作用があります。しかし、母乳は、つい不規則な与え方になって虫歯になることもありますので規則的に与えるようにしましょう。
この年齢の場合、いやがる場合が多いので、ご家族に協力してもらって行うなど工夫が必要です。最初は、食べたらうがいをするようなことから始め、だんだんと歯ブラシに慣れさせるようにして下さい。保護者の方も一緒に歯みがきをするといいでしょう。お子さんがひとりで遊びながら歯みがきするのは、ころんだ時、口の中に傷をつけたり、歯ブラシで上あごを傷つけたりすることがありますので、かならず保護者の目のとどくところで歯ブラシをさせましょう。また,寝かせみがきをする時は、時間をかけずに効率よく行うことです。
乳歯のときは経過をみて、永久歯に生え代わる頃に歯並びの精密な検査を受けることをおすすめします。保護者が必要以上に神経質になることはありませんが前歯などで見た目が気になる場合はご相談下さい。
歯並びは、かなり遺伝的要因が強いとされているので、赤ちゃんも将来歯並びが悪くなる可能性があります。赤ちゃんのかみ合わせにいつも注意してみるようにして、もし、異常があった時は、御相談してください。そして、当院では歯並びの治療(矯正歯科治療)は4歳位から可能なので、その前から、定期的に診査を受けることをお勧めします。
卵、牛乳以外でも、カルシウムのとれる食品(子魚、豆類、豆腐など)があり、バランスのよい食事が必要です。また、乳製品でもアレルギーの原因となっている物質を除いた製品もありますので、この選択については小児科医と御相談して下さい。
乳歯でも永久歯でも、生えて間もないときは、フッ素の効果は高いので、歯が生えてきたら、できるだけ早い時期から、フッ素塗布をしましょう。しかし、フッ素を塗れば大丈夫なのではなく、大切なのは歯みがきの習慣やきちんとした食生活をすることです。
お茶の中には、フッ素やカテキン(抗菌作用)が含まれています。そのため、虫歯予防効果があるのは事実です。また、糖分も含まれていないため、お子様の水分補給にはお茶や水が推奨されます。しかし、「一日にどれくらい飲ませればよいのか?」という部分で神経を使う必要もないので、今までジュースを飲ませていたシーンをお茶に変更する程度で十分であると思います。
保育園・幼稚園の頃
3歳ぐらいまでは、指しゃぶりをしているお子さんが多いようですが、4歳前後から外遊びが始まると徐々に少なくなってくるようです。
ただし、指しゃぶりが5歳以上になっても続いていると、上と下の前歯がかみ合わなくなります。また、指しゃぶりには、いろいろな原因がありますが、お母さんがもう少しスキンシップを積極的にとってはいかがでしょうか。4歳、5歳になっても、あまりひどい指しゃぶりがあるような時は、指しゃぶりの悪いこと、歯並びが悪くなることや顎の発育に影響することなどを教えてあげ、自分でやめたいと思わせることが大切です。あまり無理してやめさせると、反抗的になったり精神的な弊害があらわれてしまってよくありません。それでもやめない時は、指しゃぶりを防ぐ装置もありますので、相談ください。
ほとんどありません。ただし、ごく稀に金属アレルギーがおこることがありますので、何か症状がでるようでしたら相談して下さい。
アトピーの場合、いろいろな薬に対してアレルギーをおこす可能性があります。歯科で使用する薬には抗生物質、局所麻酔剤があり、材料では歯につめたり、かぶせたりするレジン、乳歯の金属冠、銀歯を装着することによって、皮膚炎の悪化や、発疹が生じたり、何か気になる症状が出るようでしたら、相談しましょう。
歯の栄養には、カルシウムだけでなく、タンパク質、リン、ビタミンA・C・Dの栄養素を含む食品をバランス良くとることが大切です。カルシウム(ひじき、チーズ、しらすぼし)とリン(米、牛肉、豚肉、卵)は、歯の石灰化のための材料に、タンパク質(あじ、卵、牛乳、豆腐)は歯の基礎となり、ビタミンA(豚、レバー、ほうれん草、にんじん)は、歯のエナメル質の土台となり、ビタミンC(ほうれん草、みかん、さつまいも)は象牙質の土台となり、ビタミンD(バター、卵黄、牛乳)はカルシウムの代謝や石灰化の調節役となります。
口の中を清潔に保つこと、歯みがきやうがいを十分に行うことが大切です。また、普段の食事を好き嫌いなくバランスよく食べることが大事です。また、風邪をひいたり、疲労や季節の変わり目にもよく出ますので、上記のことを特に気をつけましょう。
歯ブラシの毛がひらいて、後ろから見て毛がはみだしてきた時です。1か月に1本ぐらいが目安です。小さいお子さんの場合は、仕上げ磨き専用の歯ブラシを別に用意しておくといいでしょう。
子どもの場合、歯磨剤を嫌がらなければ、いつからということなく使用してかまわないと思います。ただし、あまり大量に使うと、口の中が泡だらけになり、かえって良くみがけなくなりますので、少しだけつけるようにしてください。
お茶や水などと一緒に食べるようにしましょう。また、だらだら食べるのではなく、おやつの時間として食べる時間を決め、食べる回数は1日1~2回にしましょう。また、食べた後の歯みがきを徹底するように習慣づけましょう。
受傷した年齢や程度にもよりますが、永久歯の位置や歯に形成の悪い部分ができることもありますので、永久歯のはえる頃まで定期的に検診を受けて頂くことをお勧めします。
レジンといって、歯と同じような色のプラスチックのつめものがあります。しかし、それぞれ適応症があり、あまり大きな穴の所に白いつめものをすると、かむ力によっては、かけたりすることもあります。適応症もありますのでまずは、相談ください。
4~5歳ごろになると精密な検査ができ、治療することも可能です。それ以前でも定期的に小児歯科を受診し、診査してもらうことが大切です。
歯ブラシのあて方が強すぎたりすると血が出ますし、歯肉炎(歯茎に炎症がある)がある場合も出血しやすくなります。歯肉炎には、歯が生える時、歯にかぶさった歯茎をかむことで傷つけてしまい炎症をおこす萌出(ほうしゅつ)性歯肉炎と、歯に食べかすがたまり、口の中が不潔になると歯茎に炎症がおきる不潔性歯肉炎とがあります。萌出性歯肉炎は、歯が生えてくると炎症は自然におさまります。不潔性歯肉炎は、歯のまわりの食べかすを取り除いて、口の中を常に清潔にすることが大切です。また毎日の食事として、軟らかい物ばかり食べないで、繊維性あるいは、歯ごたえのある物を多く取り入れることも必要です。
キシリトールは、虫歯の原因菌が存在しても歯を溶かす酸を作らず、さらにその菌が増えるのを阻止すると言われています。そのため、虫歯になりにくいとされています。現在、ガム、チョコレート、キャンディーの中に含まれて売られています。ただし、キシリトール100%でなく、砂糖を含めた他の甘味料が含まれている場合がありますので、その食品の成分表示を見て選択しましょう。
子どもが嫌がらず、歯みがきをするのであればかまいません。もちろん、うがいができることが条件です。ただ、最初に与えるのは、子どもが使いやすいように工夫され、また虫歯予防のためのフッ素が入っている子ども用歯磨剤をなるべく使用させましょう。
小学校低学年
口の中にある細菌(ストレプトコッカスミュータンスという虫歯のばい菌)が、砂糖を利用して歯の表面にグルカンと呼ばれる水に溶けないネバネバした物質をつくります。これはさらに、歯の表面に虫歯のばい菌を付きやすくします。このプラーク(歯垢)が酸を作る細菌をすみやすくし、その細菌が食べ物からとられた糖から酸を作り、その酸が歯の表面を溶かし、虫歯となります。
顔と顎の大きさや成長に対応するために、歯の交換が行われ、子どもの歯とおとなの歯が必要になります。子どもの顔と顎は小さいので、小さい子どもの歯が必要であり、成長に伴って顎は大きくなり、より大きな歯が必要となってきます。しかし、一度形成された歯は大きくならないので、子どもの歯では不十分となり、数多くの大きなおとなの歯が必要となってくるのです。X線写真では、顎の骨の中に、おとなの歯の芽(丸い形)が作られているのが見えます。
虫歯になりにくいようです。そのようなガムに使われている甘味料は、虫歯の原因となる歯を溶かす酸をつくりにくいからです。
虫歯になりにくいようです。砂糖が入っていなければ、歯垢をつくり、歯を溶かす酸をつくることも阻止できるからです。また、そのようなガムには、虫歯の原因となる酸をつくりにくい代用甘味料が使用されています。
水がしみる時は、中程度の虫歯で、お湯がしみる時は、虫歯がかなり進行して、神経にまで及んでいる時です。また、しみるのは、虫歯の時だけではなく、歯がすり減ったり、知覚過敏といって、歯肉が下がって、歯の根が出て、神経が過敏になっている時にもしみることがあります。
まず、その歯を安静にすることが大切ですが、症状によっては歯科医院で固定することもあります。固い物をかまないようにしたり、刺激を与えないようにすると同時に、よく診査してもらうことが必要です。
歯医者さんを受診しましょう。傷が浅ければ、消毒だけでよく、腫れもあまりありませんが、傷が深い時は、傷口から感染して化膿したりすることもありますので、正確な診断による適切な処置を受けるようにしましょう。
極端に固いもの、刺激が強いものをさければ、あとは普通の食事でいいでしょう。
虫歯になった穴に、食べ物のかすなどがつまり、ばい菌の作用により、歯を褐色や黒く変化させていくからです。
歯の中に、神経がかよっている歯髄とよばれるところがあり、虫歯が進行してその歯髄に近くなったり、そこまで達すると神経に刺激が届き、痛くなります。
重症の場合は、かむ力が弱くなったり、食事がよくとれなくなったりして、消化不良、胃腸障害をおこす可能性があります。それが、体全体の発育に影響を与えることになります。その他、発音障害が生じたり、虫歯や歯周病になりやすくなったりします。
一般に、歯並びが良いとそれだけ、歯のかむ面積が大きかったり、かむ力も大きくなります。かむ力が増せば、強くくいしばることができ、体全体の力もより多く入るようになり、力を入れなければならないスポーツでは、間接的に向上する可能性があると考えられます。
最近では電動歯ブラシもかなり良くなってきていますので、使用してもかまいません。ただし、使い方や歯ブラシの回転方法によっては、歯肉が傷ついたり、下がったりしますので、相談して頂いてから使用した方がいいでしょう。また、電動歯ブラシだけに頼らず、手でみがく習慣も忘れずに、細かいところは、手で磨くようにしましょう。
そのままにしないで、取り除いてあげてください。虫歯や歯肉炎の原因になります。つまようじは、歯肉を傷つける可能性がありますので、糸ようじ(デンタルフロス)を使用するのが一番いいでしょう。この機会に、糸ようじを習慣付けて使うようにしましょう。
口臭には、生理的口臭(早朝時、緊張時の口臭)、飲食物による口臭、病的口臭(重症な虫歯、歯周病(歯槽膿漏)などの口の中の病気、消化器、呼吸器、鼻咽腔疾患が原因、口腔内乾燥症)があります。病的口臭の場合は、原因疾患を治療することが必要です。原則としては、口腔内を清潔にしておくことが大切で、歯みがきを十分にすることです。細菌を除去し、くさい原因となる物質を洗い流してくれるからです。また、ガムをかんだり、洗口剤や口臭予防剤を使用するのもいいでしょう。
小学校高学年
指しゃぶりや舌を出す癖によってそのような症状になった場合は、その癖を止めさせることも必要ですが、その原因を探すことも大切です。「出っ歯」にも色々な種類がありますので、まずは御相談ください。
歯が抜けた日だけは、歯ブラシをその部分だけ避けて下さい。血が止まらないのに、何回もうがいをするのはやめましょう。かえって、血が止まりにくくなります。
ご飯の後がいいです。食べ物を食べてそのままにして、食べカスが残ってしまうことが一番良くないのです。
毎食後、一回につき最低でも3分間以上を目標に磨くようにしましょう。
歯磨剤の中には、研磨剤、潤滑剤、発泡剤、香料、甘味料などが含まれていますが、普通の使用量であれば、飲み込んでも毒性に関して全く心配はいりません。
虫歯が重症であればあるほど食欲不振、偏食などの症状がでたり、顎や顔の発育不全がみられることもあります。また、心理的な障害や、全身的な病気として、心内膜炎、腎臓病、リウマチ性関節炎が病巣感染として考えられています。
歯がカルシウムからできているからといって、カルシウムを摂取することだけが必ずしも歯を強くするとはかぎらないようです。大切なことは、ミネラル(カルシウム、リン、鉄)、ビタミン、蛋白質などの栄養をバランスよくとれるようにすることです。
持っていった方がいいです。折れたものが細かくなければ、レジンという接着剤で接着することもできますし、歯医者さんが診断するのにも役立ちます。
持っていった方がいいです。歯に適合していれば、再び接着することができます。
永久歯との交換のために、自然に抜けた場合でも、できれば、歯を持っていきましょう。外傷で抜けた時は牛乳などに入れて必ず持っていくようにしましょう。
痛い原因にもよりますので、勝手にはずして、装置が壊れることもありますので、できるだけご来院ください。
甘い食べ物にくらべると虫歯になりにくいのですが、甘くなくても歯みがきをせずそのまま不潔にしておけば虫歯になってきますので、常に清潔にするように心がけましょう。
銀歯になっていても、歯みがきをしなかったり、不潔にしておけば、銀歯の周りから虫歯になってきます。
ごく初期の表面だけの虫歯であれば、十分な歯磨で歯が再び石灰化をしてなおることもありますが、穴になってしまった虫歯はなおることはありません。
歯並びの状態によって違ってきます。また、始める時期は顎や顔の発育をも考えて決めなければなりません。乳歯の場合は、異常が見られた時に専門の歯医者さんを受診し、適切な治療開始時期を診断してもらう必要があります。また、前歯が永久歯に交換した時が、将来の歯並びの診断予想のできる時期ですので、異常が見られた時は、ご来院ください。